今を生きる私たちにできること
2013/03/15
こんにちは、生活支援班エツです。
震災から二年を迎えるにあたり、石巻の各地でも様々な行事が行われました。 前回報告させていただいた「お地蔵さんプロジェクト」の他に、もう一つお 手伝いさせて頂いた行事の報告をさせて頂きます。
石巻市渡波地区にある松原町の区長さんからお声がけ頂きました。
「去年、あの日はここで亡くなった97名の方に妻と手を合わせた。 今年はもっと人がここへ集ってくれたらいいね・・・」
そんな区長さんの想いから、「渡波追悼慰霊の集い」を開催することになり ました。 渡波中心に活動してきた私達にもお声掛けはあったものの、地元の方々が中 心となっています。 準備、告知、前日の設営から撤収まで、みなさんの想いが一丸となっている ことを感じ、こちらもエネルギーを頂いたような気がします。
2013・3・10
震災から二年を迎える前日。 この前の日も暴風警報が出ていて、朝から強風の中、今回の主催者の阿部 区長さんと、常に中心になって動いて下さった石巻出身の小野寺さんが集 合時間よりも早く来てテントの準備をされてました。 この時点ではテントも張れていたのですが、風はどんどんエスカレートし、 お昼の時点でテントの足が曲がってしまうほどに。
結果的に、設置場所を予定地からは変更せざるを得なくなり、近くにあるア パートを風よけにすることになりました。
そして、この地域で犠牲となられた方の人数分、97個の灯籠をつくり火を灯 します。
こちらの灯籠は一枚一枚手作りです。 小さなお子様もおばあちゃんも、石巻の方も県外の方も。 みんなで想いを込めて作り、区長さんたちが重しになるようにペットボトル に土を入れてくださいました。
時間が近づいてくると、人々がたくさん集まって来て下さいました。 ご記帳をお願いしている間にも列はどんどん長くなっていきます。 松原町にお住まいだった方、ご家族が松原町にいらした方、近隣地域にお住 いの方。 たくさんの方々の再会の声があちらこちらから聞こえてきます。 ”久しぶり~!!!!どうしてたの?〇〇さん元気~?” ”あれ以来はじめてこっちに帰ってこれたよ” 手を握り合う方、抱きしめあう方、その笑顔には少しだけ涙を浮かべている 方もいて。 様々な想いに胸が熱くなりました。
14:46 黙祷
このあとはバルーン協会の方からご協賛頂いたバルーンを、みなさんと一斉に渡 波の空へ飛ばしました。バルーンの素材も環境に配慮されたもので、上空で自然 にかえるとのこと。
その後は渡波の獅子振流塾の方々が演舞に来てくれました。 子供達も強風であおられながら懸命に音を奏でます。 小さな獅子舞も出てきてくれました。
久しぶりにここ長浜で獅子振りが見れるということで たくさんの方が集まり、手を叩きながら楽しんでくださいました。 子供達が懸命に演舞している姿もまたとても微笑ましいです。
けれども、得たものの中にもかけがえのないものがある。 そんなことを改め感じさせてくれました。
17時からはキャンドルを灯す予定でしたが、天候が悪化し、とてもテントが 耐えられる状況ではなく、予定通りの催行は難しいという判断。
しかし中でキャンドルを待っている方もいらっしゃったため、近くにある「カ フェら・めーる」さんのご好意により、店内にて灯させて頂けることとなりま した。
ろうそくの灯りがほっとした空間を与えてくれます。 いらした方々は静かに灯火をご覧になってくださいました。
様々な想いの中で、本当に多くの方が集まってくださいました。 どう告知するか、何人来てくれるだろうか・・・ 主催する区長さんの中にも不安はあったと思います。 強風の中でも、足を運んでくださる方の為に、ずっと外で待っておられました。 多くの方が此処へ来て、再会して、安らいだ顔を見せて下さった。 その光景に区長さんをはじめとし、町内会のみなさんは本当に嬉しそうでした。
お手伝いさせて頂いた私達も光栄でした。
これからも必要な時に地域の方々のサポートをしながら、少しの癒しを与えられ るよう心遣いしつつ、そして”忘れないをカタチに”し続けて行けたらと思います。
遠くからお越し頂いたり、お声掛け頂いたり、当日もサポートしてくれたみなさ んにも感謝いたします。ありがとうございました。
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